不規則な生活リズムや偏った食生活の人
乳児や高齢者が熱中症になりやすいということは有名ですが、実は不規則な生活をしている人は、偏った食生活の人も熱中症になりやすいということがわかっています。
では、どうしてこういった方々が熱中症になりやすいのでしょうか。
そもそも熱中症は、気温や湿度が高いためにうまく体温調節をすることができなくなることによって発症します。
つまり反対に言えば、気温や湿度が高くともしっかりと体温調節をすることさえできれば熱中症になることはありません。
ところが偏った食生活を送っていると、体力が低下したり自律神経の働きが衰えたりします。
偏食をしていると生命維持のために必要な栄養素が不足してしまい、体内の様々な機能に支障が出てくるのです。
実際、無理な食事制限によるダイエットをしていた女性が熱中症になって救急搬送されてしまったというケースは非常に多くあります。
また過度の飲酒や夜更かしなど不規則な生活をしていると、体調不良になりやすくなります。
そしてその結果、体温調節機能が正常に機能しなくなり、熱中症になりやすくなってしまうのです。
年齢だけではなく普段の生活の中にも、熱中症の危険因子は潜んでいたのですね。
そこで熱中症を予防するためには、こまめに水分補給をしたり高温・多湿を避けたりするというのはもちろん、規則正しい生活をするとともにバランスのとれた食事を摂り、体力をつけることも重要です。
ちなみに内分泌疾患を抱えている方や肥満の方も熱中症になりやすい傾向にありますので、注意しておきましょう。