体温調節の仕組み
我々人間は、真夏であろうと真冬であろうとその体温はほとんど変わらず、37度前後で維持されています。
これは、人間の体に「体温調節機能」があるためです。
この機能があることによって、外気温によって体温が上がったり下がったりすることなく、常に一定の状態を保つことができるのです。
では、人はどのようにして体温を調節しているのでしょうか。
脳の「間脳視床下部」というところには、体温調節中枢と呼ばれる部分があります。
この体温調節中枢は、体温を一定に保つために体の各部分に様々な指示を出す“司令塔”の役割を果たすものです。
例えば気温が高い環境にいる場合、そのまま何もしないでいると体温が外気温に影響されてどんどん上昇してしまいます。
我々の体はあまりに体温が上がると様々な組織に障害が発生するため、体温の上昇を食い止める必要が出てきます。
そこで登場するのが体温調節中枢です。
体温調節中枢は体内に熱を溜めこまさないために、体内の熱を外に出すよう指示を発します。
すると我々の体は血管を拡張して沢山の血液を流すことによって皮膚の温度を上げ、発汗を促すとともに体内の熱を外へと放出します。
汗をかくことで体内から熱がどんどん外へ放出することができるため、体温の上昇を防ぐことができるのです。
これとは反対に気温が低い環境にいる場合には、体内の熱をできるだけ下げないようにするため血管を収縮させ、皮膚の温度を低く保ちます。
我々人間は、この体温調節中枢がしっかりと機能しているおかげで、温度環境に影響されることなく健康に生きていくことができるのです。
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