ヒートアイランド現象
ヒートアイランド現象とは、郊外に比べて都心部の気温が高くなる現象のことをいいます。
ヒートアイランド現象が起こっている土地をサーモグラフィーで見た場合、郊外が黄緑色から黄色であるのに対して都心部は真っ赤になっています。
そしてこのヒートアイランド現象には、主に4つの理由があります。
㈰都心部で緑や川や池などの水面が減少していること、㈪地面がアスファルトで覆われているうえ、建物のほとんどがコンクリート製になってしまっていること、㈫自動車やエアコンの室外機等から体調の熱が放出されていること、㈬ビルが所狭しと建築されたことによって街全体の風通しが悪くなっていること、です。
上記のような土地は夏になると郊外に比べて気温が上がりやすく、そして下がりにくくなります。
通常であれば水分が蒸発したり風が通ったりして気温が適切に保たれるところ、これらがないため街全体の熱を下げることができず、さらに車等から排出された熱気で気温が上がり、コンクリートやアスファルトの照り返しによってますます気温が上がる・・・、というように負のスパイラルに陥ってしまっているからです。
そしてヒートアイランド現象が進行すると真夏日や熱帯夜がふえたりゲリラ豪雨などの異常気象が頻発したり、熱中症が増加したりします。
最近ではビルの外壁にグリーンカーテンを施したり排出ガス規制を敷いたりすることによってヒートアイランド現象を改善する対策が試みられていますが、まだまだ十分ではないというのが現状です。
熱中症をはじめとする様々な健康被害を予防するためにも、更なる対策が求められています。